1946年にBAA(Basketball Association of America)として創設されたNBA(National Basketball Association、1949-1950シーズンより改称)は、2024-2025シーズンまでに79シーズンが経過し、これまでに合計79回のNBAファイナルが開催されてきた。
本記事では、1946-47シーズンから2024-25シーズンまでの各チーム・選手のNBAファイナル出場回数をランキング形式で紹介する。
■チーム別NBAファイナル出場回数ランキング
| チーム | 出場回数 | 優勝回数 | 最終出場年 |
|---|---|---|---|
| ロサンゼルス・レイカーズ (ミネアポリス・レイカーズ) | 32 | 17 | 2020年 |
| ボストン・セルティックス | 23 | 18 | 2024年 |
| ゴールデンステイト・ウォリアーズ (フィラデルフィア・ウォリアーズ) | 12 | 7 | 2022年 |
| フィラデルフィア・76ers (シラキューズ・ナショナルズ) | 9 | 3 | 2001年 |
| ニューヨーク・ニックス | 8 | 2 | 1999年 |
| デトロイト・ピストンズ (フォートウェイン・ピストンズ) | 7 | 3 | 2005年 |
| マイアミ・ヒート | 7 | 3 | 2023年 |
| シカゴ・ブルズ | 6 | 6 | 1998年 |
| サンアントニオ・スパーズ | 6 | 5 | 2014年 |
| クリーブランド・キャバリアーズ | 5 | 1 | 2018年 |
| オクラホマシティ・サンダー (シアトル・スーパーソニックス) | 5 | 1 | 2025年 |
| ヒューストン・ロケッツ | 4 | 2 | 1995年 |
| アトランタ・ホークス (セントルイス・ホークス) | 4 | 1 | 1961年 |
| ワシントン・ウィザーズ (ワシントン・ブレッツ) | 4 | 1 | 1979年 |
| ミルウォーキー・バックス | 3 | 2 | 2021年 |
| ダラス・マーベリックス | 3 | 1 | 2024年 |
| ポートランド・トレイルブレイザーズ | 3 | 1 | 1992年 |
| フェニックス・サンズ | 3 | 0 | 2021年 |
| インディアナ・ペイサーズ | 2 | 0 | 2025年 |
| ブルックリン・ネッツ (ニュージャージー・ネッツ) | 2 | 0 | 2003年 |
| オーランド・マジック | 2 | 0 | 2009年 |
| ユタ・ジャズ | 2 | 0 | 1998年 |
| ボルティモア・ブレッツ | 1 | 1 | 1948年 |
| デンバー・ナゲッツ | 1 | 1 | 2023年 |
| サクラメント・キングス (ロチェスター・ロイヤルズ) | 1 | 1 | 1951年 |
| トロント・ラプターズ | 1 | 1 | 2019年 |
| シカゴ・スタッグズ | 1 | 0 | 1947年 |
| ワシントン・キャピトルズ | 1 | 0 | 1949年 |
| ロサンゼルス・クリッパーズ | 0 | - | - |
| シャーロット・ホーネッツ | 0 | - | - |
| ミネソタ・ティンバーウルブズ | 0 | - | - |
| メンフィス・グリズリーズ | 0 | - | - |
| ニューオーリンズ・ペリカンズ | 0 | - | - |
ファイナルの出場回数が最も多いチームはロサンゼルス・レイカーズである。一方、2位のボストン・セルティックスの方が出場回数は9回少ないものの、優勝回数では最多の18回を誇る。また、シカゴ・ブルズはNBAファイナルに6回出場し、いずれも優勝を果たしている。その全てがマイケル・ジョーダン在籍時のことであり、ブルズの黄金期を象徴する成績と言える。
次に、現存するチームのうち、NBAファイナルへの最後の出場が古い順に並べてみる(今季25年ぶりにファイナル出場を果たしたペイサーズよりも長くファイナルから遠ざかっているチームのみを記載)
最後にNBAファイナルに出場したのはいつ?
| チーム | 最終出場年 |
|---|---|
| ロサンゼルス・クリッパーズ | - |
| シャーロット・ホーネッツ | - |
| ミネソタ・ティンバーウルブズ | - |
| メンフィス・グリズリーズ | - |
| ニューオーリンズ・ペリカンズ | - |
| サクラメント・キングス (ロチェスター・ロイヤルズ) | 1951年 |
| アトランタ・ホークス (セントルイス・ホークス) | 1961年 |
| ワシントン・ウィザーズ (ワシントン・ブレッツ) | 1979年 |
| ポートランド・トレイルブレイザーズ | 1992年 |
| ヒューストン・ロケッツ | 1995年 |
| シカゴ・ブルズ | 1998年 |
| ユタ・ジャズ | 1998年 |
| ニューヨーク・ニックス | 1999年 |
2024-2025年シーズンにて、インディアナ・ペイサーズは2000年以来、実に25年ぶりのNBAファイナル出場を果たした。それに対して、現在25年以上NBAファイナルから遠ざかっているチームは上記13チームに上る。なかでも、リーグ屈指の人気と歴史を誇るニューヨーク・ニックスが1999年より出場していないことを意外に思うファンも多いだろう。
これらのチームの多くに共通しているのは、チーム再建の長期化、あるいはスーパースターの獲得競争において不利な立場にある点である。特にスモールマーケットでは、FA市場やトレードで有力選手の関心を引くことが難しく、継続的な成功を築くには育成力とフロントの手腕がより一層求められている。
■選手別NBAファイナル出場回数ランキング
| 選手名 | 出場回数 | 優勝回数 |
|---|---|---|
| ビル・ラッセル | 12 | 11 |
| サム・ジョーンズ | 11 | 10 |
| カリーム・アブドゥル・ジャバー | 10 | 6 |
| レブロン・ジェームズ | 10 | 4 |
| トム・ハインソーン | 9 | 8 |
| マジック・ジョンソン | 9 | 5 |
| ジェリー・ウェスト | 9 | 1 |
| ジョン・ハブリチェック | 8 | 8 |
| KC・ジョーンズ | 8 | 8 |
| トム・サンダース | 8 | 8 |
| フランク・ラムジー | 8 | 7 |
| マイケル・クーパー | 8 | 5 |
| デレック・フィッシャー | 8 | 5 |
| ロバート・オーリー | 7 | 7 |
| ボブ・クージー | 7 | 6 |
| コービー・ブライアント | 7 | 5 |
| アンドレ・イグダーラ | 7 | 4 |
| エルジン・ベイラー | 7 | 0 |
| マイケル・ジョーダン | 6 | 6 |
| スコッティ・ピッぺン | 6 | 6 |
| ティム・ダンカン | 6 | 5 |
| スレイター・マーティン | 6 | 5 |
| ドン・ネルソン | 6 | 5 |
| デニス・ロッドマン | 6 | 5 |
| ステフィン・カリー | 6 | 4 |
| ドレイモンド・グリーン | 6 | 4 |
| シャキール・オニール | 6 | 4 |
| カート・ランビス | 6 | 4 |
| クレイ・トンプソン | 6 | 4 |
| ユドニス・ハズレム | 6 | 3 |
| デニス・ジョンソン | 6 | 3 |
| ジェームズ・ジョーンズ | 6 | 3 |
| ジェームズ・ウォージー | 6 | 3 |
| ダニー・エインジ | 6 | 2 |
| ウィルト・チェンバレン | 6 | 2 |
| メル・カウンツ | 6 | 2 |
NBAの歴史において、最も多くファイナルに出場した選手はビル・ラッセルである。彼はボストン・セルティックスを11回の優勝に導き、優勝回数においても歴代最多を誇る。
一方でNBAファイナルに6回以上出場しながら優勝経験のない唯一の選手がエルジン・ベイラーである。彼は優勝の機会に恵まれることはなかったものの、1962年のファイナル第5戦での61得点の活躍は今なお破られていない最多得点記録として語り継がれている。
また、ランキング上位には戦力の集中が顕著であった2000年以前の選手が多く名を連ねているが、2025年現在、現役選手で最も出場回数が多いのはレブロン・ジェームズの10回だ。複数チームでの出場ではあるものの、現代の高度に競争的なリーグ環境においてこの記録は特筆すべき偉業といえる。
次いでステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンといった、ウォリアーズ王朝を象徴するメンバーが6回の出場を記録しており、2010年代後半におけるウォリアーズの支配的な強さを象徴している。
■まとめ
本記事では、NBAファイナル出場回数の観点からチームおよび選手の歴史を紹介してきた。2025年のNBAファイナルは、長年優勝から遠ざかっていたオクラホマシティ・サンダーとインディアナ・ペイサーズである。両チームにおけるファイナル出場経験者はサンダーのアレックス・カルーソ、ペイサーズのパスカル・シアカム、トーマス・ブライアント、アーロン・ニスミスの4名に限られ、いずれも過去に1度のみの経験にとどまっている。
今シリーズは、近年ファイナル常連とされてきた強豪とは異なる、新時代のチームによる戦いだ。2024-2025シーズンの優勝が新たな王朝の始まりとなり、歴代の記録やランキングに影響を与えるかもしれない。
