【テニス】全豪オープンで新導入の「コーチングポッド」に賛否両論の声

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Nine

これまでグランドスラムで24回の優勝経験を持つノバク・ジョコビッチが、試合中の重要な局面でコーチのアンディ・マレーとコートレベルで話をしている。

そんな、これまで目にしたことのない光景にもいずれは慣れるのかもしれない。

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それは何も、長年のライバルだったジョコビッチとマレーが今や選手とコーチという協力関係を築いているからだけではない。

(1年前にこのビデオを誰かに見せて、これが12か月後の現実だと言ったらどうなるか想像してみてください😂  相手は、あなたが気が狂ったと本気で思うでしょう)

ここでは、全豪オープンで賛否両論を呼んでいる新ルール『コーチングポッド』についての情報をまとめる。

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全豪オープンテニスで導入された『コーチングポッド』とは?

常にゲームの進化を追求しているテニス・オーストラリアは、今年最初のメジャー大会で『コーチングポッド』の使用を開始した。

これまでコーチは選手席の最前列に座っていたが、今ではコートレベルに座るというオプションが与えられ、ポイントごとにコミュニケーションを取ることが可能になった。

大会ディレクターのクレイグ・タイリー氏は、このコーチングポッド導入について次のように述べている。

「当初は懐疑的なコーチもいましたが、実際に座ってみると、『素晴らしい』と言ってくれました」と、タイリー氏はオーストラリア『The Age紙に語った。

「実際、ポイントごとに選手をコーチングできるようなものです」

ポッドには選手のチームメンバー4人までが座ることができ、リアルタイムでのスタッツ分析を可能にするスクリーンが装備されている。

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『コーチングポッド』に対する選手の反応は?

選手たちからは、様々な反応が聞かれている。

1回戦でアメリカのティーンエージャー、ニシェッシュ・バサバレディを破ったジョコビッチは、新コーチのマレーと話す機会をありがたく思ったと語っている。

「コートの隅にあるボックスに座っていると、コーチの声が良く聞こえたんです」とジョコビッチは語った。

「何度かアンディに近づいて、ちょっとしたことやショットについて尋ねて、フィードバックや指導、意見をもらいました」

昨年の全米オープンテニスで優勝したココ・ガウフもこの新ルールを支持している。

「コート上のコーチングを好まない選手もいることは知っています」とガウフは言う。

「コーチングを受けるか受けないかは選手が選択できるのですから、認められていていいと思います」

「ボックスに座るか、コートサイドに座るかはコーチたちに委ねました。実際にコートに出て、ボックスの中にいる彼らを見るまでは、彼らがどちらを選ぶか知りませんでした」

一方、2連覇中の女子チャンピオンのアリナ・サバレンカは、このコーチングポッド導入を心から支持しているわけではない。

「正直言って、この決定を歓迎しているわけではありません。もしそうするなら、もっと席を増やしてほしいです」とサバレンカは語った。

「例えば、個人的にはチーム全員がボックス席に座って欲しいです。自分のボックスには皆がいて欲しいと思います」

「時にはボーイフレンドの顔を見たいだけの時もあります。そんな時に、まずコーチを見て、それから座席に目をやるなんてことはしたくないんです」

ステファノス・チチパスも同様の意見を述べた。

「実際に見て、笑ってしまいました」とチチパスは説明した。

「よくわかりませんが、変な感じでした。コーチや他のチームメンバーがあの特別なボックスから見ていて、残りの人たちは2階席にいる。そんな状況には慣れていません」

「いずれは慣れるでしょうけど」

他のトーナメントがこの新ルールに追随するかどうかは決定していない。

原文:Coaching pods: New innovation divides opinion at Australian Open
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)

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