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2028年ロス五輪でのフラッグフットボールのアメリカ代表を予想:ラマー・ジャクソン始めNFLプレイヤーによるチームUSAは?

Vinnie Iyer

石山修二 Shuji Ishiyama

2028年ロス五輪でのフラッグフットボールのアメリカ代表を予想:ラマー・ジャクソン始めNFLプレイヤーによるチームUSAは? image

先日のNFLオーナー会議でNFL選手たちのオリンピック参加が承認され、NFLの選手たちで構成される「ドリームチーム」がフラッグフットボール競技でチームUSAの旗を掲げるという夢が一歩前進した。

リーグは、タックルのないまったく異なる形式のフットボールであっても、この機会にアメリカンフットボールのグローバルな認知度を高めたいと考えている。

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では、現在のプロフットボールの最高峰から理想のロスターを選ぶとすると、どんなチームができあがるだろうか。

26 年前、プロボウル・ウィークエンドのルーキー・フラッグフットボールの試合でロバート・エドワーズが膝を負傷したことを思い出し、参加を躊躇する選手もいるかもしれない。だが、自国のためにプレーすることを楽しみにしている選手も少なくないだろう。

ここでは、もしこの夏オリンピックが開催されたら誰が選ばれるのか、2028年のロサンゼルス・オリンピックに向けてチェックしていく。

関連記事:2028年ロス五輪のフラッグフットボール参加へ向けてNFLがオーナー会議で選手たちの参加を承認

NFLプレイヤーで作る最強のフラッグフットボール・チームは?

オリンピックでのフラッグフットボールは5対5で行われる。各国の最終ロスターには10人の選手が登録され、そのうち5人がスターター、5人がベンチプレイヤーとなる。今回はより多くの選手を紹介するため、15人でロスターを構成していく。

オフェンスではブロッカーはいない。基本のポジションは4つで、クォーターバック、ワイドレシーバー2人、そしてパスを受けることのできるセンターの4人。この4人にハンドオフやフォワードパスでボールを受けることができるランニングバックかレシーバーをもう1人を加える。

ディフェンスでは、ディフェンシブバックが2人入るが、この2人は通常のコーナーバックとは少し役割が異なり、ラインバッカーに近いポジションとなる。プレーを読み、ランニングプレーやショートパスへの対応が求められるためだ。ディフェンシブバック2人の後ろに位置するセーフティ2人がディープパスに対応するとともにプレイ判断をサポートする。5人目の選手はラッシャーと呼ばれ、スクリメージラインから7ヤード後方の位置からプレーし、クォーターバックにプレッシャーをかける。

クォーターバックとレシーバーについてはNFLでベストの選手を割り当てることができるが、他のポジションについてはパス主体のゲームに求められる選手、このスタイルにマッチするディフェンダーを選ぶため、より創造性を働かせる必要がある。

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クォーターバック (2人)

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ラマー・ジャクソン(レイブンズ)

このポジションは非常に重要な選択であるものの、ある意味簡単なチョイスでもある。シーズンMVPに2度輝くNFL屈指のダウンフィールド・パサーは、同時に最もダイナミックなオープンフィールドアスリートでもある。ジャクソンは、目もくらむようなスピードでフラッグフットボールを見逃せないイベントに変えてしまうかもしれない。

ベイカー・メイフィールド(バッカニアーズ)

メイフィールドはジャクソン同様、攻撃を展開する際にはフィールド全体を的確に把握し、ディープパスで鋭さを披露してみせる。プロボウルでのフラッグフットボールでも素晴らしいパフォーマンスを見せるポケットパサー・タイプのメイフィールドとジャクソンの組み合わせも最適と言える。金メダル獲得へ努力を惜しまない姿勢も持ち合わせている。

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レシーバー (6人)

ジャスティン・ジェファーソン(バイキングス)

ジェファーソンはプロボウルでも圧倒的なパフォーマンスを披露し、ルート、ハンドリング、スピード、クイックネス全てにおいて抜群の能力を発揮し、チームにとって欠かせない武器となっている。タックラーをかわす能力にも優れ、オープンフィールドでもフラッグを引かれることなく相手をかわすことができる。

ジャマール・チェイス(ベンガルズ)

ジェファーソンがNFL最高のワイドレシーバーとして君臨する一方、ルイジアナ州立大時代のチームメイトであるチェイスもパス捕球数、パス獲得ヤード、パスTD数でリーグトップに立つトリプルクラウンを達成してみせた。スピード、俊敏性、ルートランニングで高い能力を発揮するチェイスは相手ディフェンダーにとって手強い相手となる。

マリク・ネイバース(ジャイアンツ) 

ジェファーソン、チェイスと同じルイジアナ州立大出身のネイバースも二人と同様の資質を多く持ち、どこでもオープンになれる能力に加え、フィールドを広く使ってビッグプレイを生み出す能力も備えている。

シーディー・ラム(カウボーイズ)

ジェファーソン、チェイス、ネイバースと組み合わせ、一緒にセレブレーションの『ザ・グリディ』を踊るスロットレシーバーにはラムが最適だ。ラムは身長6フィート2インチ、体重200ポンドのサイズに加え、俊敏さを兼ね備えており、ディフェンダーにとってはタフなマッチアップとなる。『アメリカズ・チーム』カウボーイズでプレーしているラムをチームUSAに加えない手はないだろう。

ジャクソン・スミス=インジグバ(シーホークス)

他のベテランレシーバーと比べて若さと俊敏性を評価されるインジグバは、インサイドでもアウトサイドでもプレーできる。2023年ドラフトで最初に指名されたレシーバーのインジグバは次代のスター候補生だ。

ブライアン・トーマス(ジャガーズ) 

これまたルイジアナ州立大出身のトーマスは昨季、ネイバースを彷彿とさせる大活躍のルーキーシーズンを送った。トラビス・ハンターがレシーバーとコーナーバックで期待通りの二刀流の活躍を見せれば、2028年には彼がジャガーズから選ばれる可能性もあるが、現時点ではトーマスが自らのポジションを確立している。

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センター (1人)

ジョージ・キトル(49ers)

フラッグフットボールにはブロックはないものの、ラインを素早く離れて中央のフィールドを広げ、オープンになることのできる威圧的なスナッパーは必要だ。キトルはビッグプレイメイカーとしてのタイトエンドの役割を超え、多くの役割をこなすことができる。キトルであれば、49ersでブロック・パーディとともに稼ぎ出す1捕球平均14ヤードを超えるパフォーマンスを、ジャクソンとメイフィールドとともにみせることができるだろう。

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ディフェンシブバック (2)

ディマリオ・デービス(セインツ)

デービスは優れたカバーラインバッカーであり、プロボウルのフラッグフットボールでも広い範囲をカバーできる力を発揮した。また、ディフェンスのリーダーとして尊敬に値する選手でもある。36歳になっても理想的なパスディフェンダーとしての活躍は衰えることを知らない。殿堂入り候補としては過小評価されているかもしれないが、今回選出されれば全米(そして世界)で高く評価される選手へと飛躍するだろう。

クーパー・デジャン(イーグルス)

デジャンのインサイドカバーにおける卓越した運動能力と持って生まれたボール奪取能力を考えると、より伝統的なアウトサイドコーナーのクイニョン・ミッチェルよりもディジャンをチームに加えるのは当然だろう。22歳という若さとニッケルバックとしての感性は、他国のバックやタイトエンドタイプの選手に対してデービスが発揮する能力と良い補完関係を発揮するはずだ。

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セーフティー (2人)

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(Kyle Terada, USA Today)

ダーウィン・ジェームズ(チャージャーズ)

ジェームズは、スピーディーな移動能力を活かし、フィールド後方であらゆる場所へ素早く到達できる理想的なクリーンアップマンだ。プロボウルでのフラッグフットボールでもすでに、威圧的かつ素早く相手に迫るカバーリングでその実力を既に証明している。

ジェシー・ベイツ III(ファルコンズ)

ベイツのカバーの役割はビッグプレー阻止に有効だろう。カイル・ハミルトン、アントワン・ウィンフィールド、バイロン・マーフィーも同様に、チームでのインサイドカバーの役割からクロスオーバーできるはずだ。NFL プレイヤーを擁するチームUSAのセーフティのタレントは他国に対して最大のアドバンテージとなる。

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ラッシャー (2人)

アンドリュー・ヴァン・ギンケル(バイキングス) 

29才のヴァン・ギンケルは、パスラッシュで二桁のサックを記録できる力に加え、ラインバッカーとセーフティのハイブリッドのような守備範囲を持つユニークなディフェンスプレイヤーだ。選ばれれば、その優れた多才さを活かすことができるだろう。必要なのはジェファーソンと共にトライアウトに参加する機会を得るだけだ。

ニック・ボニット(ブロンコス)

ボニットはデンバーで台頭する若手パスラッシャーで、昨季13.5サックを記録してブレークした。ヴァン・ギンケル同様、必要に応じてカバーリングでもフィールドを素早く動き回ることが可能だ。25歳と全盛期に差し掛かったボニットは、フラッグゲームでも圧倒的なパフォーマンスを発揮できるだろう。

原文:Olympics flag football roster projections: Lamar Jackson, Ja'Marr Chase highlight top NFL players for Team USA
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)

関連記事:NFLドリームチーム誕生なるか? ドルフィンズWRヒルが2028年五輪新種目フラッグフットボールへの参加を猛アピール

Vinnie Iyer

Vinnie Iyer has been with The Sporting News since 1999, not long after graduating from Northwestern University’s Medill School of Journalism. He has produced NFL content for more than 20 years, turning his attention to full-time writing in 2007. Vinnie covers every aspect of the NFL for TSN including draft prospects analysis, gambling and fantasy football. He also represents TSN as host of the “Locked On Fantasy Football” podcast on the Locked On network. 

石山修二 Shuji Ishiyama

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター。生まれも育ちも東京。幼い頃、王貞治に魅せられたのがスポーツに興味を持ったきっかけ。大学在学時に交換留学でアメリカ生活を経験し、すっかりフットボールファンに。大学卒業後、アメリカンフットボール専門誌で企画立案・取材・執筆・撮影・編集・広告営業まで多方面に携わり、最終的には副編集長を務めた。98年長野五輪でボランティア参加。以降は、PR会社勤務・フリーランスとして外資系企業を中心に企業や団体のPR活動をサポートする一方で、現職を含めたライティングも継続中。学生時代の運動経験は弓道。現在は趣味のランニングで1シーズンに数度フルマラソンに出場し、サブ4達成。