サクラメント・キングスは12月28日(日本時間29日)、マイク・ブラウン・ヘッドコーチの解任を発表した。ホームでデトロイト・ピストンズに113-114で敗れた翌日のことだった。
今季のキングスは現在5連敗中で13勝18敗と厳しいスタートになった。ホームでは6勝12敗という成績だ。しかし、ブラウンはここ2シーズンのキングスで勝ち越しており、2年目の2022-2023シーズンに年間最優秀コーチにも選ばれた指揮官だ。このシーズンにキングスを17年ぶりのプレイオフ進出にも導いている。
ここでは、キングスがブラウンを解任するに至った理由についてまとめる。
なぜキングスはブラウンを解任したのか?
シーズン前半戦ではあるが、キングスは2024-2025シーズンのスタートがひどくなったことで、オーナーが答えを求めていた。直近はなおさらだ。11月中旬までは安定して勝ち越しを維持していたが、12月1日(同2日)に9勝12敗となると、それからの10試合で6敗。13勝18敗でウェスタン・カンファレンスの12位となった。
様々な報道によると、キングスのホームでの成績が解任の大きな理由だ。
キングスはブラウン解任の前日、ピストンズに113-114で敗れた。3点をリードしていたが、ジェイデン・アイビーに3ポイントショットを決められ、ディアロン・フォックスがファウルしたことでフリースローも献上。これを決められて4点プレイとされて敗れた。試合後、ブラウンは名前をあげなかったが、フォックスに批判的だった。
27日(同28日)には、ブラウンとフォックスが話している動画がソーシャルメディアで話題となった。ブラウン解任の直前と思われる動画で、多くの人がふたりは別れを告げていると推測している。
キングスで初めてヘッドコーチとなったものの、2年目シーズンの序盤に解任された現デンバー・ナゲッツのマイケル・マローンHCは、キングスの決定に批判的だ。
マローンHCは「ブラウンが解任されたことに驚きはしない。私も同じ人に解任されたからだ」と話した。
「品格がない」
フォックスやデマー・デローザン、ドマンタス・サボニスといったスター選手たちを擁するキングスは、少なくともプレイオフ進出を果たせると見られていた。
2022-23シーズン、キングスを2006年以来となるそのプレイオフの舞台に導いたのがブラウンだ。ゴールデンステイト・ウォリアーズとのファーストラウンドでシリーズ開幕2連勝を飾ったが、最終的には第7戦で敗れている。
キングスでヘッドコーチの入れ替えは珍しくない。1998年から2006年まではリック・アデルマンが指揮をとったが、以降は3シーズン以上続いた指揮官なし。2006年以降、キングスは10人のヘッドコーチを招へいしている。
マイク・ブラウンの契約
特に興味深いのが、ブラウン解任のタイミングだ。6月にキングスは複数年の延長契約を結んだばかりなのである。
ブラウンの延長契約は2026-2027シーズンまでで年俸850万ドル(約13億4300万円/1ドル=158円換算)。3年で2550万ドル(約40億2900万円)、インセンティブも加えれば最高3000万ドル(約47億4000万円)に達する。もともとの4年契約は2024-2025シーズンまでだった。
原文:Sacramento Kings fire Mike Brown: Why former NBA Coach of the Year was let go despite recent extension(抄訳)
翻訳:坂東実藍
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