NBAの日本人選手たちは、2人ともが2023-2024シーズンに重要な役割を担うだろう。
ロサンゼルス・レイカーズと3年の延長契約を結んだばかりの八村塁は、3ポイントショット成功率48.7%を記録し、守備でも貢献した昨季ポストシーズンの活躍を土台にさらなる飛躍を目指す。オフシーズンはレブロン・ジェームズとワークアウトし、新シーズンに備えた。ジェームズは八村に「多く」を見ているという。
一方、渡邊雄太は優勝を目指すフェニックス・サンズで大きな役割を担うかもしれない。3Pと多才な守備でデビン・ブッカー、ブラッドリー・ビール、ケビン・デュラントと一緒にスムーズにフィットしている。デュラントとは昨季、ブルックリン・ネッツで25試合をともに戦った。
そのデュラントはたびたび渡邊を称賛しており、サンズ加入にも一役買ったほどだ。
再び同じカンファレンスで戦うことになった八村と渡邊は、レギュラーシーズンの最大4試合で直接対決する。ここでは、最初の対戦に向けた両選手のキースタッツを比較しよう。
八村塁vs.渡邊雄太:レギュラーシーズンのスタッツ
八村と渡邊は非常に異なるかたちでNBA入りした。
八村はNBAドラフト2019でワシントン・ウィザーズから全体9位で指名された。ドラフト1巡目指名は日本人初のことだった。一方、渡邊はNBAドラフト2018で指名されず、メンフィス・グリズリーズとの2ウェイ契約からのスタートだ。
その結果、八村は渡邊よりも重要な役割でNBAでのキャリアを始めることになった。渡邊はルーキーシーズンや2年目の大半をGリーグで過ごしている。2020-2021シーズンと2021-2022シーズンにトロント・ラプターズで光るものを見せたが、ブレイクしたのはネッツに在籍した2022-2023シーズンだ。
だが、今季の渡邊はサンズでブッカー、ビール、デュラントと一緒にプレイする大きな機会を手にしている。
| 八村 | 1試合平均 | 渡邊 |
| 11.0 | 得点 | 5.8 |
| 4.0 | リバウンド | 3.1 |
| 0.8 | アシスト | 0.3 |
| 1.4 | スティール | 0.4 |
| 0.6 | ブロック | 0.3 |
| 0.4 | ターンオーバー | 1.1 |
| 18.1 | 出場時間 | 19.3 |
| 53.8 | FG成功率(%) | 38.6 |
| 40.0 | 3P成功率(%) | 34.3 |
| 58.3 | FT成功率(%) | 85.7 |
八村と渡邊はそれぞれレギュラーシーズンで約200試合に出場してきた。ただ、出場時間は八村が約2倍となっている。
| 八村 | 合計 | 渡邊 |
| 215 | 試合 | 188 |
| 2,675 | 得点 | 830 |
| 1,069 | リバウンド | 471 |
| 279 | アシスト | 125 |
| 130 | スティール | 75 |
| 53 | ブロック | 57 |
| 209 | ターンオーバー | 75 |
| 5,720 | 出場時間 | 2,534 |
八村塁vs.渡邊雄太:プレイオフのスタッツ
八村は昨季、レイカーズがウェスタン・カンファレンス・ファイナルまで勝ち進む中で重要な役割を担った。プレイオフ開幕から2試合連続でベンチスタートから20得点超を記録。これはレイカーズでマジック・ジョンソン以来のことだった。最終的には、MVP受賞2回のニコラ・ヨキッチを守るためにスターティングラインナップ入りしている。
それまでのキャリアで、八村はプレイオフで出場5試合だった。
| 八村 | 1試合平均 | 渡邊 |
| 12.8 | 得点 | 1.4 |
| 4.5 | リバウンド | 0.2 |
| 0.7 | アシスト | 0.0 |
| 0.5 | スティール | 0.0 |
| 0.2 | ブロック | 0.0 |
| 0.7 | ターンオーバー | 0.4 |
| 26.7 | 出場時間 | 3.0 |
| 57.3 | FG成功率(%) | 37.5 |
| 51.9 | 3P成功率(%) | 33.3 |
| 80.4 | FT成功率(%) | 0.0 |
2023-24シーズンは渡邊にとって、初めての本格的なプレイオフ経験となるかもしれない。
| 八村 | 合計 | 渡邊 |
| 21 | 試合 | 5 |
| 269 | 得点 | 7 |
| 94 | リバウンド | 1 |
| 15 | アシスト | 0 |
| 10 | スティール | 0 |
| 5 | ブロック | 0 |
| 15 | ターンオーバー | 2 |
| 561 | 出場時間 | 15 |
八村塁vs.渡邊雄太:直接対決の成績
2023-24シーズン開幕を前に、八村と渡邊がNBAの試合で直接対決したのは7回。スタッツは八村のほうが上回っているが、試合じたいは渡邊が5勝2敗と勝ち越している。
| 八村 | 1試合平均 | 渡邊 |
| 9.3 | 得点 | 4.6 |
| 4.6 | リバウンド | 2.4 |
| 0.4 | アシスト | 0.0 |
| 0.7 | スティール | 0.1 |
| 0.4 | ブロック | 0.6 |
| 0.6 | ターンオーバー | 0.4 |
| 21.7 | 出場時間 | 13.9 |
| 41.9 | FG成功率(%) | 56.5 |
| 40.0 | 3P成功率(%) | 45.5 |
| 53.8 | FT成功率(%) | 33.3 |
| 八村 | 合計 | 渡邊 |
| 7 | 試合 | 7 |
| 2 | 勝利 | 5 |
| 65 | 得点 | 32 |
| 32 | リバウンド | 17 |
| 3 | アシスト | 0 |
| 5 | スティール | 1 |
| 3 | ブロック | 4 |
| 4 | ターンオーバー | 3 |
| 152 | 出場時間 | 97 |
直近の対戦では、八村が7得点、渡邊が3得点を記録し、八村が渡邊の所属するチーム相手に2連勝中だ。
原文:Rui Hachimura vs. Yuta Watanabe: How NBA's Japanese stars compare in points, 3-point percentage & more key stats(抄訳)