11月12日（日本時間13日）、昨季はインシーズン・トーナメントという呼称だったエミレーツNBAカップが開幕する。
大会は6つのグループの勝者とワイルドカードの2チームを合わせた8チームがトーナメントラウンドに勝ち進み、12月17日（同18日）のラスベガスでの決勝戦で優勝チームが決まるかたちだ。
ここでは、各グループの勝者とワイルドカード、トーナメントラウンドの結果を予想する。オッズはすべて『BetMGM』から。
NBAカップのグループプレイの予想
イーストA
| チーム | オッズ |
|---|---|
| ニックス | +115 |
| 76ers | +225 |
| マジック | +475 |
| ホーネッツ | +800 |
| ネッツ | +1800 |
どこよりも有力なのはニューヨーク・ニックスだ。フィラデルフィア・76ersは負傷に悩まされ、オーランド・マジックはパオロ・バンケロが無期限離脱。シャーロット・ホーネッツとブルックリン・ネッツはタレントという点でニックスに対して大きく不利だ。
ニックスは開幕から4勝5敗と、ロケットスタートを切ることはできなかった。攻撃はリーグ2位と期待どおりだが、守備は22位にとどまっている。
それでも、理論上はニックスがベストチームだ。
イーストA勝者予想：ニックス
イーストB
| チーム | オッズ |
|---|---|
| バックス | +165 |
| ペイサーズ | +225 |
| ヒート | +275 |
| ピストンズ | +1000 |
| ラプターズ | +1600 |
開幕2勝8敗という成績にもかかわらず、このグループで有利なのはミルウォーキー・バックスだ。クリス・ミドルトンが負傷のバックスは不振にある。だが、トロント・ラプターズはやはり負傷に悩まされ、2勝9敗とさらに悪い成績だ。
インディアナ・ペイサーズも序盤戦は落胆の出来だ。タイリース・ハリバートンは腰の痛みと闘っており、3ポイントショットは1試合平均7.7本試投で成功率27.3％にとどまっている。マイアミ・ヒートはちょうど中間グループにいる。4勝7敗のデトロイト・ピストンズは昨季からはるかに良くなった。
最終的には、バックスではなく、昨季この大会でファイナルに進んだペイサーズを選んだ。
グループB勝者予想：ペイサーズ
イーストC
| チーム | オッズ |
|---|---|
| セルティックス | -165 |
| キャバリアーズ | +225 |
| ブルズ | +1100 |
| ホークス | +1800 |
| ウィザーズ | +4000 |
クリーブランド・キャバリアーズはリーグで最も調子が良いチームだ。開幕12連勝を飾っている。まだボストン・セルティックスとは対戦していないが、ゴールデンステイト・ウォリアーズを下して本物だと示した。ジャレット・アレンがふくらはぎを痛め、どれほどの状態かがまだ分かっていないが、彼がいなくてもキャバリアーズは勝つことができる。
もちろん、セルティックスもクリスタプス・ポルジンギスを欠きながら開幕9勝2敗と好発進している。どちらのチームも3Pを沈め、守備も素晴らしい。
この2チームが有力だが、ここではキャバリアーズを選んだ。今の彼らほどのチームはない。
セルティックスはワイルドカードとなるはずだ。タイブレイカーが得失点差で決まることを考えれば、大差で勝つことができるセルティックスは、シカゴ・ブルズ、アトランタ・ホークス、ワシントン・ウィザーズを上回り、次のラウンドに進むだろう。
イーストC勝者予想：キャバリアーズ
ワイルドカード予想：セルティックス
(Jane Tyska/Digital First Media/East Bay Times via Getty)
ウェストA
| チーム | オッズ |
|---|---|
| ウルブズ | +175 |
| ロケッツ | +275 |
| キングス | +325 |
| クリッパーズ | +375 |
| ブレイザーズ | +3000 |
ポートランド・トレイルブレイザーズを除き、このグループはかなり拮抗している。ミネソタ・ティンバーウルブズは攻守両面で優れており、ヒューストン・ロケッツはベテランも若手も素晴らしいプレイ。ロサンゼルス・クリッパーズは守備が素晴らしく、ノーマン・パウエルが攻撃を担っている。
ここでは、ダークホースであるサクラメント・キングスを選んだ。彼らは6勝5敗という成績が示す以上に優れている。ディアロン・フォックスは11月の各試合で20得点超を記録。デマー・デローザンを疑う声は間違っていた。攻撃で素晴らしく、試合終盤でチームを安定させ、周囲のスペーシングが素晴らしくはない中で自分のスポットを見つけている。
キングスは非常に良いチームで、はまり始めているところだ。
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ウェストA勝者予想：キングス
ウェストB
| チーム | オッズ |
|---|---|
| サンダー | +150 |
| レイカーズ | +200 |
| サンズ | +375 |
| スパーズ | +800 |
| ジャズ | +2000 |
オクラホマシティ・サンダーはセンターが全員不在となった。だが、5人のガードを起用することで回している。一部のビッグチーム相手にどうなるか、興味深いところだ。そのスタイルは長続きしないだろう。
フェニックス・サンズは良いが、ケビン・デュラントが直近でふくらはぎを痛め、数週間離脱となる。ロサンゼルス・レイカーズはもうひとつのダークホースだ。昨季のインシーズン・トーナメントを制しており、直近でいくつかラインナップを変更した。ディアンジェロ・ラッセルがベンチスタートしている。
サンダーは苦しむだろうが、このグループで圧倒的なベストチームだ。彼らが制すだろう。
ウェストB勝者予想：サンダー
ウェストC
| チーム | オッズ |
|---|---|
| ナゲッツ | +150 |
| ウォリアーズ | +225 |
| マーベリックス | +350 |
| グリズリーズ | +750 |
| ペリカンズ | +1400 |
このグループもケガで展望が完全に変わった。アーロン・ゴードン、ジャ・モラント、デズモンド・ベイン、ザイオン・ウィリアムソンを含むニューオーリンズ・ペリカンズの多くの選手が負傷している。これにより、メンフィス・グリズリーズとペリカンズはほぼ選外となるだろう。
ダラス・マーベリックスは新戦力の活用法を見つけ次第、ピークに向かっていくチームのようだ。
デンバー・ナゲッツは圧倒的にここまでリーグ最高選手だったニコラ・ヨキッチの素晴らしいプレイに支えられ、7勝4敗という成績を残している。層の厚さが最大の強みで、それによってグループプレイの間もフレッシュさを保つだろう。
ナゲッツはグリズリーズやペリカンズを相手に大勝し、得失点差で勝ち進むのではないだろうか。
ウェストC勝者予想：ウォリアーズ
ワイルドカード予想：ナゲッツ
トーナメントラウンド予想
キャバリアーズはあまりに好調で、選ばないのが難しい。ドノバン・ミッチェルはリーグ有数の出来で、ダリアス・ガーランドは落胆の昨季につながった顔面の骨折から回復した様子。エバン・モーブリーは攻撃の選手として成長した。
ベンチからもショット力と守備力の貢献があり、ペースを上げているケニー・アトキンソンの素晴らしい指導もある。
イースト勝者予想：キャバリアーズ
ステフィン・カリーはこういった大きな舞台のために生きている。オリンピックでもいくつかそういったパフォーマンスを見せたところで、序盤戦は肉体もフレッシュなようだ。バディー・ヒールドはクレイ・トンプソンのより良いバージョンで、新たなスプラッシュ・ブラザーズが多くの3Pで相手を襲うだろう。
ウェスト勝者予想：ウォリアーズ
アトキンソンはウォリアーズでアシスタントコーチをしていた。それだけに、止め方を知っている。キャバリアーズにはウォリアーズの小さいセンターを苦しめるだけのサイズもある。年間最優秀守備選手賞の候補となるモーブリーもいる。
非常に面白い対戦となるだろうが、ここでは新たな候補をあげたい。
優勝予想：キャバリアーズ
NBAカップのMVP予想
| 選手 | オッズ |
|---|---|
| ジェイソン・テイタム | +700 |
| ドノバン・ミッチェル | +1000 |
| ジェイレン・ブラウン | +1300 |
| シェイ・ギルジャス・アレクサンダー | +1400 |
| アンソニー・エドワーズ | +1400 |
| ニコラ・ヨキッチ | +1600 |
| ルカ・ドンチッチ | +1600 |
| ジョエル・エンビード | +2000 |
| ステフィン・カリー | +2200 |
| ヤニス・アデトクンボ | +2500 |
| ケビン・デュラント | +2500 |
| タイリース・ハリバートン | +2500 |
| レブロン・ジェームズ | +2500 |
| デビン・ブッカー | +2500 |
| アンソニー・デイビス | +2500 |
| ジャ・モラント | +2500 |
NBAカップのMVP予想：ドノバン・ミッチェル
原文：Who will win the NBA Cup? Picks, predictions, odds for 2024 in-season tournament（抄訳）
翻訳：坂東実藍