本サイトに掲載されているリンクから商品の購入やサービスの契約をされた場合、本サイトが収益を得ることがあります。

クレイ・トンプソンはベンチスタートにすべき? マーベリックスでもウォリアーズでのラストシーズンと同じか

コントリビューター
Stephen Noh
コントリビューター
坂東実藍 Miran Bando
クレイ・トンプソンはベンチスタートにすべき? マーベリックスでもウォリアーズでのラストシーズンと同じか image

NBA Entertainment

クレイ・トンプソンのゴールデンステイト・ウォリアーズでのラストシーズンは、浮き沈みに満ちていた。かつてのような姿をうかがわせ、3ポイントショット成功率38.7%を記録したが、ウォリアーズを勝利から遠ざけたこともあった。

注目記事:ヒューストン・ロケッツ対ゴールデンステイト・ウォリアーズ 見どころ・勝敗予想オッズ|12.12 エミレーツNBAカップ準々決勝(外部配信)

安定しなかったことで、スティーブ・カー・ヘッドコーチはトンプソンをベンチスタートにしたり、クロージングラインナップを変えたりしなければならなかった。それが今、ダラス・マーベリックスでも繰り返され始めている。

マーベリックスはルカ・ドンチッチともっとうまくフィットすることで、トンプソンが若返ることを願っていた。だが、34歳となったトンプソンは昨季が今の彼だということを示している。まだ多くの素晴らしいことをやれるが、もはや優勝を競うチームのスターターではなくなったのかもしれない。

今のところ、トンプソンは先発出場している。だが、ベンチスタートのほうが良いかもしれないのだ。

注目記事:ニューヨーク・ニックス対アトランタ・ホークス 見どころ・勝敗予想オッズ|12.12 エミレーツNBAカップ準々決勝(外部配信)

クレイ・トンプソンのスタッツ

トンプソンは今季も3P成功率36.6%、平均13.0得点を記録している。悪い数字ではない。だが、彼に関しては見慣れたものではないだろう。この3P成功率は自身最低であり、平均得点はルーキーシーズン以来の少なさだ。

トンプソンの攻撃をもっと深掘りしてみると、さらに心配な兆候がある。フィールドゴール成功率が38.9%と、これも自己最低にとどまっているのだ。レイアップが決まらず、成功率はわずか56%だ。

マーベリックスでのクレイ・トンプソンのスタッツ
スタッツ1試合平均
得点13.0
リバウンド3.5
アシスト1.8
フィールドゴール成功率38.9
3ポイントショット成功率36.6
フリースロー成功率90.0

それでも、トンプソンが出場時間を得るのにふさわしい好選手であることは変わらない。チームメイトたちのためにフロアを広げ、リーグ有数のシューターのように守られている。だが、マーベリックスにはもっと良い選択肢があるのだ。

クエンティン・グライムズとナジ・マーシャルは、トンプソンのポジションで攻守両面においてもっと安定している。どこかで彼らがトンプソンからスターティングラインナップの座を奪い、そのままとなるかもしれない。

なぜクレイ・トンプソンはベンチスタートのほうが良い?

グライムズとマーシャルはまだトンプソンほどの選手ではないかもしれない。しかし、彼らはスターターたちともっとうまく仕事できる。

あるイースタン・カンファレンスの球団エグゼクティブは、『ESPN』のブライアン・ウィンドホースト記者に「ここまでクレイはあまりフィットしていない」と話した。

「昨年、デリック・ジョーンズJr.のほうがショットや守備が良かった」

トンプソンはドンチッチやカイリー・アービングと一緒にプレイし、ワイドオープンでキャッチ&シュートの3Pを決めることを期待されていた。だが、グライムズは成功率42.3%とはるかに上回っている。マーシャルはショットがスランプだったが、その他のほぼすべてで貢献してきた。

加えて、グライムズとマーシャルのほうが守備は優れている。マーベリックスはリーグで8位と守備が良い。トンプソンが推定プラスマイナスオン・オフのスタッツなどで平均以下のディフェンダーと評価されているにもかかわらず、だ。

トンプソンは時に、特にフォワードや自分より大きい相手に対し、インテンシティーを高めることができる。例えば、シーズン序盤にはビクター・ウェンバンヤマを相手に見事な場面をいくつか見せた。全般的にはよく頑張っている。だが、もう最速のガードたちにはついていくことができない。

ドンチッチも強いディフェンダーではない。アービングは普段、プレイオフになってから調子を上げる。そのため、彼ら3人が一緒にプレイするのは大変なのだ。

ドンチッチ、アービング、トンプソンが一緒にコートに立っている時も、マーベリックスは勝利を収めてきた。だが、『PBP Stats』によると、3人のうち2人だけが出場している時の方が数字は良い。

出場不出場ネットレーティング
ドンチッチ、アービング、トンプソン+3.3
ドンチッチ、アービングトンプソン+22.8
ドンチッチ、トンプソンアービングアービング+29.6
アービング、トンプソンドンチッチ+5.4

トンプソンのフィットの問題は、彼がケガで欠場した4試合で明白になった。この4試合でマーベリックスは4勝をあげ、合計で対戦相手を43点上回ったのだ。

マーベリックスはトンプソンの復帰後も3勝0敗という成績だが、メンフィス・グリズリーズ以外はワシントン・ウィザーズ、トロント・ラプターズと下位相手ながら、あまり印象的ではない白星だった。この3試合でトンプソンは平均出場22分だったが、より限られた役割のほうが良いようだった。

さらに、121-116で勝利したグリズリーズ戦で、トンプソンは最後の9分間に出場していないのである。ジェイソン・キッドHCが接戦でより守備的なクロージングラインナップにしたのは、これが初めてではなかった。

トンプソンがスロースタートだったシーズンは過去にもある。プレイオフで調子を上げれば、平凡な出来は完全に忘れ去られるだろう。だが、今のところはますます、トンプソンが遅かれ早かれベンチの役割を受け入れなければならなくなりそうだ。

原文:Klay Thompson stats: Mavericks learning same hard lesson as Warriors about former star's best role(抄訳)
翻訳:坂東実藍