現地記者が明かすクレイ・トンプソンとジョーダン・プールの確執とは?

コントリビューター
小野春稀 Haruki Ono
コントリビューター
Colin Keane
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Kelley L Cox-Imagn Images

ゴールデンステイト・ウォリアーズがジョーダン・プールと決別したとき、それはドレイモンド・グリーンだけの問題ではなかった。

ウォリアーズは2023年夏、当時24歳だったプールが平均20.4得点を記録したにもかかわらず、ワシントン・ウィザーズにトレードした。プールは2022年にウォリアーズでNBAタイトルも獲得している。

プールはウォリアーズ在籍中、NBAで最もエキサイティングな若手ガードの一人だった。プールの輝きが、長期的にステフィン・カリーの後釜になり得るとさえ思わせた瞬間も稀にあった。

もちろん、カリーは代えがきかない唯一無二の存在だが、プールがウォリアーズの次世代を担うと思われていたのは確かだ。

そして2022年10月5日、グリーンがチームの練習中にプールの顔面を殴り、プールの急成長に伴うロッカールームの混乱が世界中に明らかになった。

この事件とプールの退団以来、NBAファンの間では、仲間割れの原因のほとんどはグリーンとプールのやり合いにあるとされてきたが、新たな報道によると、クレイ・トンプソンもプールの才能を脅威に感じていたようだ。

現地記者が明かすクレイ・トンプソンとジョーダン・プールの確執

サンフランシスコ・スタンダードのティム・カワカミは、トム・トルバート・ショーのゲストとして出演し、先発の座を狙うプールにクレイが不快感を抱いていたため、激しい軋轢が生じたことを明らかにした。

カワカミはまた、プールの退団はスティーブ・カーが状況に対処できなかった結果だという考えも否定した。

「スティーブ・カーは若手に厳しいと言われているが、彼らが育て切らずに手放した若手で、他のチームでスターになった選手は誰がいる?」

「たぶんジョーダン・プールだろう。プールの移籍がカーのせいではないことは分かっている。あれはドレイモンドのせいだ」

「ドレイモンドとクレイのために、プールを外さなければならなかったんだ」

「これについてもう少し言うと、クレイは自分を押し出そうとするプールのエゴを快く思っていなかったんだ」

「自分はキャリアを通して先発でプレイし、結果を出してきた。なぜこいつは自分が先発であるべきだと言い続けるんだ?という具合にね」

「そして、プールの振る舞いも快く思っていなかったんだろう」

「若い選手同士ならそれでもいいが、クレイとの間に不和を生んでいたプールを残しておくことはできなかったんだ」

クレイがアキレス腱の怪我で2020-21シーズンを全休したとき、プールはウォリアーズの先発として活躍した。

クレイがコートに戻ってから、カリー、プール、クレイの3人が先発した試合では、誰がカリーに次ぐ2番手を務めるかでプールとトンプソンが対立したようだ。

クレイの運動能力の低下、そして彼自身のウォリアーズ退団は言うまでもないが、ウォリアーズファンは、チームがプールとの関係を断ち切ったのは間違った判断だったのではないかと考えている。

25歳のプールはウィザーズで才能あるスコアラーであることを証明し続けてきたが、彼のプレイ選択とショットセレクションにはまだまだ改善の余地がある。

原文:Klay Thompson felt threatened by rising star while with Warriors, report says

抄訳:小野春稀(スポーティングニュース日本版)