ケンドリック・パーキンスは、2023-2024シーズンのNBA年間最優秀守備選手賞の投票で、ミネソタ・ティンバーウルブズのルディ・ゴベアに票を入れた大勢のひとりだ。
だが、『ESPN』のコメンテーターを務めるパーキンスは、投票をやり直せるのなら、違う選手に票を入れるという。
パーキンスは5月28日（日本時間29日）、ESPNの『First Take』でゴベアに投票したことについて、「メディアでのキャリアで最大の後悔がある」と話した。
「レギュラーシーズンのアウォードの投票から引退するよ。自分の投票権を使ってひどいことをしてしまったからね。今季、ゴベアに投票したのは恥ずべきことだ」
Kendrick Perkins says that he's embarrassed he used his Defensive Player of the Year vote on Rudy Gobert and calls it the biggest regret of his media career.
— Awful Announcing (@awfulannouncing) May 28, 2024
"He has tarnished the Defensive Player of the Year award. He has. He's not respected by his peers. We saw what happened… pic.twitter.com/P4ykITaNZu
パーキンスは、ゴベアのスタッツは堅実としつつ、リーグ最高のディフェンダーと見なされるには、ポストシーズンであまりにアタックされたと説明している。
パーキンスは「ポストシーズンで毎回守備の負担になる最初の選手が彼だ」と述べた。
「こういった分析を示さないでくれ。プラスマイナスのようなスタッツを出さないでほしい。NBAで最も過大評価されているスタッツだからだ」
また、パーキンスは、対戦相手がゴベアを最高級のディフェンダーと考えていないことは明らかだと話している。
パーキンスは「ルディは年間最優秀守備選手賞を汚した」と述べた。
「彼は同僚たちから尊敬されていない。デンバー・ナゲッツとのシリーズで彼に起きたことを見たはずだ。彼は自分のポジションの選手を守ることさえできなかった。カール・アンソニー・タウンズのほうが良い仕事をした」
パーキンスは「彼は何をしているんだ？」と続けている。
「今のシリーズを見ていて、ルディが3試合で3ブロックなのに気づくだろうか。1試合平均1ブロックだ。7フィート3インチ（約221センチ）でね。彼が年間最優秀守備選手賞受賞4回だなんて受け入れられない」
ルディ・ゴベアのスタッツ
実際、ダラス・マーベリックスとのシリーズでゴベアのスタッツはレギュラーシーズンほどではない。立派な数字ではあるが、かつてほど激しい守備ではない。
| 試合 | 平均得点 | 平均リバウンド | 平均アシスト | 平均スティール | 平均ブロック | |
| レギュラーシーズン | 76 | 14.0 | 12.9 | 1.3 | 0.7 | 2.1 |
| ポストシーズン | 13 | 12.2 | 10.2 | 1.7 | 1.0 | 1.1 |
特にマーベリックスとのシリーズで、ウルブズはその代償を払っている。プレイオフ最初の11試合で1試合平均99.6失点だったが、マーベリックス相手には1試合平均110失点だ。特にタウンズが攻撃で苦しんでいる中、この守備の影響はウルブズが勝つのをさらに難しくさせた。
それでも、ゴベアへの投票を「メディアキャリアで最大の後悔」としたのは、おそらく少々オーバーだ。彼は以前、ディアンドレ・エイトンを次のデイビッド・ロビンソンと評した。わずか数か月前には、ドマンタス・サボニスをMVP候補としている。
ゴベアはマーベリックスとのシリーズで調子を落としているかもしれない。だが、レギュラーシーズンの年間最優秀守備選手に彼を選んだことを、パーキンスはさほど悔いるべきではないはずだ。
ケンドリック・パーキンスのNBAアウォードの投票
パーキンスは年間最優秀守備選手の投票で、ゴベア、ビクター・ウェンバンヤマ、アンソニー・デイビスをトップ3とした。やり直せるのなら、ウェンバンヤマを推すということだ。
NBAアウォードの投票で、パーキンスは誰を選んだのだろうか。以下で振り返る。
| アウォード | 1位票 | 2位票 | 3位票 |
| MVP | シェイ・ギルジャス・アレクサンダー（サンダー） | ジェイレン・ブランソン（ニックス） | ニコラ・ヨキッチ（ナゲッツ） |
| 最優秀コーチ | トム・シボドー（ニックス） | マーク・デイグノート（サンダー） | ジャマール・モズリー（マジック） |
| 新人王 | ビクター・ウェンバンヤマ（スパーズ） | チェット・ホルムグレン（サンダー） | ハイメ・ハケスJr.（ヒート） |
| シックスマン | マリーク・モンク（キングス） | ナズ・リード（ウルブズ） | ボビー・ポーティス（バックス） |
| 最優秀守備選手 | ルディ・ゴベア（ウルブズ） | ビクター・ウェンバンヤマ（スパーズ） | アンソニー・デイビス（レイカーズ） |
| 最優秀躍進選手 | タイリース・マクシー（76ers） | コービー・ホワイト（ブルズ） | ジェイレン・ブランソン（ニックス） |
| 最優秀クラッチ選手 | ステフィン・カリー（ウォリアーズ） | ジェイレン・ブランソン（ニックス） | ニコラ・ヨキッチ（ナゲッツ） |
また、パーキンス選出のオールNBAチームは以下のとおりだ。
ファーストチーム
- ジェイレン・ブランソン
- ニコラ・ヨキッチ
- ルカ・ドンチッチ
- ジェイソン・テイタム
- シェイ・ギルジャス・アレクサンダー
セカンドチーム
- ケビン・デュラント
- ヤニス・アデトクンボ
- アンソニー・エドワーズ
- レブロン・ジェームズ
- タイリース・マクシー
サードチーム
- ステフィン・カリー
- アンソニー・デイビス
- カワイ・レナード
- タイリース・ハリバートン
- パオロ・バンケロ
原文：Rudy Gobert has 'tarnished' Defensive Player of the Year award, ESPN's Kendrick Perkins says of Timberwolves star（抄訳）
翻訳：坂東実藍