本サイトに掲載されているリンクから商品の購入やサービスの契約をされた場合、本サイトが収益を得ることがあります。

なぜグリズリーズのジャ・モラントはダンクをしなくなったのか? 合理的な決断と裏づける数字

コントリビューター
Stephen Noh
コントリビューター
坂東実藍 Miran Bando
なぜグリズリーズのジャ・モラントはダンクをしなくなったのか? 合理的な決断と裏づける数字 image

メンフィス・グリズリーズのジャ・モラントは有数のダンカーだ。だが、見る者にとっては残念なことに、今後彼はダンクを減らしていく計画という。

▶完全無料でアマギフ500円分をGET! 今週のスポーツ結果予想クイズのテーマは?

モラントは最近、『ESPN』のティム・マクマホン記者に「みんなウソだと思っているけど、僕は本気だ」と話した。

もちろん、モラントのダンクが減るのは残念なことだ。しかし、おそらく理にかなっている。

▶楽天モバイル『最強プラン』ならどこよりも安くNBA全試合見放題

なぜジャ・モラントはもうダンクをしないのか?

肉体的にモラントがダンクできることは変わらない。今季もいくつか素晴らしいダンクを見せている。

だが、最近はそうではない。速攻でフリーの状況ですら、リムを揺らして観客を喜ばせるよりも、やさしくボールをバスケットに通すだけにとどまっている。その主な理由は、ケガの予防だ。

モラントはマクマホン記者に「空中でノックアウトされてもファウルの判定にならないこともある。それで予定より長く離脱したりね」と話した。

「ファウルになる時もある。それでもフロアに叩きつけられるのは変わらない。試合が終わってからそれを感じることがあるかもしれない。だから、選んでいるんだ。2点は2点だからね。大事なのはそれなんだ」

モラントはシーズンを通じて67試合超に出場したことがない。空中から落ちてケガをしたことが何度かあり、今季もアリウープを狙った際に腰を痛めて8試合を欠場した。

自分を守ることは理にかなっている。今季、ほとんどモラントがダンクを試みていないことは数字も示している。

ジャ・モラントはダンクなしでも効果的

我々はみな、モラントのダンクを見たいと思うだろう。だが、グリズリーズに必要なのは、彼がコートに立つことだ。22試合を終え、グリズリーズは14勝8敗でウェスタン・カンファレンスの3位タイにつけている。モラントが出場した試合は8勝4敗とさらに良い。

また、ダンクが減っても、モラントのパフォーマンスは落ちていない。今季は得点が少し減っている。平均22.0得点でオールスターに選出された2シーズンの平均26.8得点に及ばない。だがそれは、主に出場時間の負荷を減らしたことの結果だ。出場時間平均の得点は絶好調時と変わらない。

モラントがダンクを減らすことに対する最大の懸念は、あまりリムに向かおうとしなくなったり、これまでよりもレイアップを決めることが減ることだろう。だが、どちらもそのようになってはいない。

ドライブは減っている。これも出場時間減少の結果だ。だがそれでも、それらのカテゴリーで彼がリーグ有数なのは変わらない。ショットの頻度や精度も同じだ。

ファウルを受ける回数の減少も、もうひとつ懸念となるだろう。だが、これについても、36分ごとのフリースロー試投は9.1本と2シーズン前の自己最多記録から0.1本しか減っていない。

モラントは、ダンクをしていた時よりも、ダンクをしなくなったほうが、攻撃面でより優れた選手なのだ。より効率的に、そしてほぼ同じだけの得点をあげている。

レイアップのタッチは依然として素晴らしい。そういうショットのために、とんでもない体の使い方をすることができる。ダンクを見ることはあまりできなくなるかもしれない。だが、非常に面白いフィニッシュを見られることは変わらないのだ。

ダンクを減らすという決断は、ファンが望むことではないかもしれない。だが、健康や勝利という観点からはとても理にかなっている。そして時には、ルールを忘れてとんでもないダンクを決めてくれることもあるだろう。

原文:Why is Ja Morant not dunking anymore? These stats support the Grizzlies star's decision and prove he's still a star(抄訳)
翻訳:坂東実藍