キングスのフォックスも認める、ウォリアーズのカリーを守る疲労は「本物」|NBAプレイオフ2023

コントリビューター
Stephen Noh
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4月15日(日本時間16日)にゴールデンステイト・ウォリアーズとサクラメント・キングスとのウェスタン・カンファレンスのプレイオフ・ファーストラウンド第1戦が行われた。その開幕戦に先立ち、JJ・レディックのポッドキャスト『Old Man & the Three』に出演したJR・スミスが、2015年のプレイオフでステフィン・カリーをガードしていたマシュー・デラベドーバが「死にそうになった」と話した映像が話題になった。

「いや、文字通り死にかけたんだよ」とスミスはレディックに話している

「あの男を守ろうと努力したヤツが、文字通り首まで氷風呂に浸かっている映像が残っている。彼はその後ほとんど話すことができなかった。それくらい必死でプレイしたんだ」

キングスが勝利を飾った第1戦で、第1クォーターと第4クォーターのほとんどでカリーをガードしたディアロン・フォックスはそのことに共感していた。

フォックスは試合後、「みんな、JR・スミスがデリー(デラベドーバの愛称)について話している映像を見たか?」と、記者団に尋ねた。

「あれは本当なんだ。本物だよ」

カリーをガードするのはなぜ難しいのか?彼は動くのを止めることがほとんどないのだ。ボールをパスしたらコートの中を走り回ってボールを取り返し、3ポイントショットを打てる場所に移動する動きはもはや伝説のものとなっている。

カリーを追いかけるその肉体的な疲労には、精神的な疲労が常に伴う。シーズン初めにレディックのポッドキャストに出演したデリック・ホワイトもレディックにこう説明している。

「48分間、『ステフはどこだ?』を続けるんだ。彼がどこにいるかを意識してコート上で彼を見つけなければならない」とホワイトは言う。

「絶えず妄想に駆られるんだ」

「複数の選手で彼に対処してみようとか、彼を追跡し続けようとか、フィジカルに対応しようとかして、なんとかしてカリーを疲れさせようと試みるよね」と、レディックは付け加えた。

「現時点の彼なら(それができそうなのに)、彼のコンディショニングと自分の身体と強さを変えてきたことで、全然そんなことはなくて、こっちがカリーに消耗させられるんだ」

フォックスは15日(同16日)にそれを身をもって体験している。

フォックスにとってその任務がさらに困難だったのは、試合中にカリーをコートの3/4の位置からガードすることがあったことだ。NBAのトラッキングデータでは、フォックスは第1戦の勝利のために3.07マイル(約5km)を走っている。彼のレギュラーシーズン中の平均走行距離は2.50マイル(約4km)だった。

選手たちは、カリーと対戦する夜がどれほど困難なものになるかわかっている。パトリック・ベバリー(シカゴ・ブルズ)はサンズ戦の前には夜ふかしすることを認めている。では、カリーと対戦するときは?

「8時に寝るんだ」と、ベバリーは昨年、『ESPN』の番組の『Get Up』で話している。

「ママ、電話してくるなよ。彼女も電話してこないでくれって感じだ」

カリーをガードする上で最もフラストレーションが溜まるのは、良いディフェンスをしたとしても最終的に意味がないかもしれないということかもしれない。彼は最高のタフショットメイカーなのだ。今シーズン、2フィート(約60cm)以内にディフェンダーがいる状態での彼の3Pショット成功率は63.6%で、トラッキングデータではリーグ最高の成績だった。

2018年のファイナルでクリーブランド・キャバリアーズの選手だったジョージ・ヒル(インディアナ・ペイサーズ)の説明が最も適切かもしれない。ヒルは『ESPN』に対し、カリーを止めようとするのはどんな感じだったかを語っている。

「良いディフェンスはできる。一例を挙げよう。あるときケビン・ラブがカリーをガードしていた。ショットクロックが迫っていた。すると、カリーはターンしてボールを拾い上げ、フェードしながら天に放ったんだ」

「そして、神様がボールをリングに入れたんだよ」

原文:De’Aaron Fox knows the mental & physical exhaustion of guarding Stephen Curry ahead of Warriors-Kings Game 2
翻訳:YOKO B Twitter:@yoko_okc

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