名物リポーターのクレイグ・セイガー氏が逝去

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12月15日(日本時間16日)、TNTのサイドラインリポーターとしてNBA選手、コーチ、ファンから愛されたクレイグ・セイガー氏が逝去した。享年65歳だった。

セイガー氏は先日までTurner Sportsのバスケットボール・サイドラインリポーターとして活動していたが、NBA以外にもMLB、NFL、大学フットボール、夏季/冬季オリンピック、ゴルフ、テニスまでカバーできる万能レポーターだった。

Turner Sports代表のデイビッド・リービーは声明を発表し、ガンと闘う勇気を見せたセイガー氏について、「我々全員に影響を与えてくれた人物」と称した。

セイガー氏は2014年4月に急性骨髄性白血病と診断され、同年のNBAプレイオフは治療に専念。2014-15シーズン期間中も大半の時期を治療にあてたほか、2015 NCAAトーナメント、2015 NBAプレイオフでも職場復帰が叶わなかった。

昨年の7月に骨髄移植を受けたセイガー氏は、2015-16シーズン開幕戦でTNTのリポーターとして現場復帰。骨髄移植によりガンは一時安定したものの、2016年3月に再発し、余命3~6か月と宣告された。そして今年9月に3度目の骨髄移植を受けたが、この世を去った。

あらゆる競技をカバーできる万能性と、多くのスポーツイベントを44年に渡りカバーしたことから、セイガー氏は“アメリカのサイドラインリポーター”として認知されるようになった。ただ、大半のファンにとっては、TNTとTBSのNBAサイドラインリポーターという印象が強いだろう。

Turner SportsのNBA担当を17シーズン務めたセイガー氏は、目に留まる派手な配色のスーツ、ネクタイという出で立ちで仕事をこなし、インタビュー中にNBA選手を笑わせてしまう場面も少なくなかったが、選手、コーチ、同僚たちから尊敬され、フレンドリーな人柄で慕われた。

1973年にノースウェスタン大学を卒業したセイガー氏は、在学中、同大のマスコットである『Willie the Wildcat』を演じていた。その後、MLBカンザスシティ・ロイヤルズの春季トレーニングキャンプからリポーターとしてのキャリアをスタートさせた。

広く認知されるようになったきっかけは、1974年4月8日(同9日)にベーブ・ルースの本塁打記録を更新し、通算715本目の本塁打を放ったハンク・アーロンとのインタビューだった。

2012年のスポーツエミー賞を含め、キャリアを通じ数多くの賞にノミネートされたセイガー氏は、13日(同14日)にスポーツ・ブロードキャスティング殿堂入りを果たしている。

元シカゴ・ブルズのダンサーだったステイシー夫人との間に2人、前妻との間にも3人の子供に恵まれ、息子のクレイグJr.が今夏セイガー氏に骨髄を提供した。

原文:Craig Sager, beloved broadcaster, dies at 65 after cancer fight by Ron Clements/Sporting News


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