キャデラックF1のドライバーは誰に?注目の有力候補3人

浄見耕志 Koushi Kiyomi

Toby Coxon

キャデラックF1のドライバーは誰に?注目の有力候補3人 image

2026年のF1シーズンに新たに参戦するキャデラックは、モータースポーツ界で最大の話題のひとつになりそうだ。しかし、チームが起用する2人のドライバーが誰なのかは、いまだ明かされていない。

チーム代表のグレアム・ロードンがゼロからチームを作り上げる任務を担っているだけに、ドライバーの人選は極めて重要だ。

F1関係者や有識者は、このチームが経験豊富なドライバーとアメリカ人ドライバーを組み合わせる可能性が高いとみている。

この1年、さまざまなドライバーの名前が候補として挙がってきたが、その中でも特に、シートを勝ち取る可能性が高い3人を紹介する。

セルジオ・ペレス

市場で最も経験豊富で実績も十分なセルジオ・ペレスは、新チームを牽引する筆頭候補とされている。

2024年シーズン限りでレッドブルを離れたペレスは、1年間F1の舞台から遠ざかっていたが、その評価は依然として高い。

F1で10年の経験を持ち、複数のグランプリ勝利と多くの表彰台を獲得してきた35歳のメキシコ人ドライバーは、新チームにとって理想的な存在だ。開発面でも頼りになる、実績十分のドライバーである。

F1.comの記者ローレンス・バレット氏は、ペレスを有力候補に挙げ、「自分に合ったプロジェクトがあれば、F1復帰への意欲は人一倍だ」と評している。

さまざまなエンジンメーカーで培った豊富な経験は、2026年の新レギュレーションに挑むチームにとって貴重なものとなるだろう。

(Getty Images)

コルトン・ハータ

25歳のインディカーのスター、コルトン・ハータは、シート獲得の最有力と目されるアメリカ人ドライバーだ。

インディカーで通算9勝を誇り、常に優勝争いを繰り広げるハータは、生まれ持った速さと確かな実力を兼ね備えている。

唯一のハードルはFIAスーパーライセンスのポイントで、2025年のインディカーで年間ランキング5位以内に入らなければ、取得条件を満たせないことだ。

とはいえハータは、過去にマクラーレンで数回のF1テストを経験しており、長く同チームの有力候補として注目されてきた。

バルテリ・ボッタス

候補リストに挙がっているもう一人の経験豊富なドライバーが、バルテリ・ボッタスだ。

35歳のフィンランド人で通算10勝を誇るボッタスは、現在メルセデスのリザーブドライバーを務めている。

レースには出場していないものの、ボッタスはF1パドックの内側に身を置き続け、2026年型メルセデスのエンジニアリング会議や開発計画にも深く関わっている。

F1記者のバレット氏は、ボッタスの「メルセデス製パワーユニットに関する豊富な経験」を大きな武器として挙げ、これがキャデラックにとって大きな強みになると強調している。

ボッタスの豊富な知識と信頼性の高いドライビングスタイルは、新チームの立ち上げ期を支える理想のドライバーとなるだろう。

Valtteri Bottas antes do GP da Bélgica; finlandês é terceiro piloto da Mercedes

ドライバーの人選は、キャデラックにとって未来を大きく左右する重要な決断となる。

選択肢は数多くあるが、経験豊富なベテランと若きアメリカ人ドライバーの組み合わせ、特にペレスとハータのようなペアが、成功への最も有力な道筋と見られている。

発表は今後数週間以内に行われる見込みだが、F1界は今も息をのんだまま、その瞬間を待ちわびている。

原文:Three drivers most likely to land a Cadillac Formula 1 seat
翻訳・編集:浄見耕志(スポーティングニュース日本版)

✍️この記事はいかがでしたか? 読後のご意見・ご感想をぜひお聞かせください

浄見耕志 Koushi Kiyomi

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター。東京生まれ・東京育ち。スポーツとの出会いは、幼少期に夢中で観戦した大相撲。以来、欧州サッカーやF1を中心に幅広く観戦し、競技そのものだけでなく、その背景や文化にも強い関心を持つ。映画や音楽をはじめカルチャー全般を日常的に吸収し、雑誌文化にも親しんでいる。

Toby Coxon

Toby joined The Sporting News in 2025 after completing a degree in Multimedia Sports Journalism. He has previous experience writing for online and print publications including VAVEL, Breaking Media and The Non-League Paper. He also has experience working within football clubs in previous roles at Curzon Ashton FC and Bradford City AFC.