井上尚弥vsドヘニー|見どころ・試合結果予想は? 当日計量なしでドヘニー10kg超も?|9.3 スーパーバンタム級4団体統一王座戦

井熊知也 Tomoya Ikuma

井上尚弥vsドヘニー|見どころ・試合結果予想は? 当日計量なしでドヘニー10kg超も?|9.3 スーパーバンタム級4団体統一王座戦 image

9月3日(火)東京・有明アリーナでスーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥に2度目の防衛戦となる、IBF/WBO同級1位TJ・ドヘニーとのタイトルマッチが行われる。ここでは、メインイベントを飾る井上尚弥vsドヘニーの見どころや試合結果予想についてまとめる。

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この試合は『NTTドコモ Presents Lemino BOXING ダブル世界タイトルマッチ 井上尚弥 vs TJ ドヘニー&武居由樹 vs 比嘉大吾』として同日、『Lemino(レミノ)で独占ライブ配信される。

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🥊試合背景:井上、2度目のSバンタム級4団体統一王座防衛戦

7月16日、大橋ボクシングジムは都内で記者会見を開き、9月3日に有明アリーナでダブル世界タイトルマッチを開催することを正式に発表した。メインイベントには井上尚弥vsTJ・ドヘニーによるスーパーバンタム級4団体統一戦、セミファイナルには、日本人同士による武居由樹vs比嘉大吾の世界タイトルマッチが組まれた。

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井上にとっては、今年5月に行われた東京ドームでの試合以来、約4か月ぶりの試合となる。5月の試合では、『悪童』ルイス・ネリ(メキシコ)との4団体統一王座初防衛戦が行われ、井上はプロキャリア初のダウンを喫するという衝撃的な展開を迎えたが、6回に見せた圧巻のKO勝利でファンの期待に応えた。

この試合の記憶がまだ鮮明に残る中、4団体統一王者として2度目の防衛戦に臨む。当初、この9月の試合には、IBFおよびWBO同級1位であり、IBFの指名挑戦権を持つサム・グッドマン(オーストラリア)が挑戦者として予定されていた。

井上尚弥の勝利を当然視する一方、ドヘニーに漂うネリ以上の怖さ

しかし、グッドマン陣営が9月の試合から撤退したため、WBO同級2位のTJ・ドヘニー(アイルランド)が挑戦者として決定。グッドマン撤退が報じられてから、井上とムロジョン・アフマダリエフとの対戦や、井上のフェザー級早期転向を期待する声も国内外から上がっていたが、代わりに決まったドヘニー戦に対しては、「消化試合」や「時間の無駄」といった批判的なコメントも見られた。

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多くのファンが井上の勝利を当然視する一方で、それ故にこの試合が盛り上がりに欠けると感じる声も少なくはない。しかし、井上の所属する大橋ボクシングジムの大橋秀行会長は、ドヘニーの実力を非常に警戒しており、「ドヘニーの怖さはネリ以上のもの」であると述べていた。

ドヘニーはその強靭な肉体とパワフルな打撃で知られており、今回も井上にとっては決して油断できない相手だ。井上がどのようにこの試合に挑み、どのような結果を見せるのか、この試合も多くのファンが注目している。


📝井上vsドヘニー戦の主なルール

井上vsドヘニーは(4団体)統一戦となるため、慣例的に各団体で採用している独自ルールが採用されない。

  • 採点は10点方式(10ポイント・マストシステム)。
  • 1ラウンド中に何度ダウンしても(ダメージ次第で)継続されるフリーノックダウン制を採用。
  • 4ラウンド終了までの偶発的バッティングで試合続行不可能となった場合は無効試合。4ラウンド以降での終了の際は負傷判定。
  • WBCが採用する4/8ラウンドでの公開採点は行わない。
  • WBCが採用するインスタントリプレー(動画判定)は行わない。
  • IBFが採用する当日計量(規定体重+4.5kgまで可)は行わない。
  • グローブは8オンス。5月の試合ではネリが急遽井上と同じウイニング製に変更するドタバタがあったが、ドヘニーは白のエバーラスト製を使う。

🤔井上尚弥vsドヘニーの試合結果予想

気になる勝敗予想だが、この試合でも井上尚弥の勝利を当然視するファンや専門家の声が多数を占めている。しかしながら、対戦相手であるTJ・ドヘニーにも注意すべき点が存在する。大橋会長が会見で述べていたように、ドヘニーの「怖さ」は過去の対戦相手であるルイス・ネリを上回ると指摘しており、油断は禁物。

特に警戒ポイントとして、試合当日の体重差が挙げられる。ドヘニーは過去の試合(スーパーバンタム級契約=55.34kg以下)で、試合当日に体重をリカバリー(回復)し、6階級上のスーパーウェルター級(69.85kg以下)に匹敵する67.5kgまで増やしたことがある。井上も60kg前後まで戻したことはあるが、12kgオーバーは規格外と言える。

国内でも規格外リカバリーが話題となる一方、9月1日、統一戦の慣例に従い、当日計量を実施しないことが明らかになり、ドヘニーの『規格外』リカバリーが容認されることになった。

それだけに、リカバリーにより、ドヘニーのパンチ力は一撃で試合の流れを変えるほどの破壊力を持つことが十分予想される。もし、ドヘニーが今回も大幅なリカバリーを行い、井上が過去のネリ戦でのように一発をもらってしまう状況が生じれば、予想外の結果を引き起こす可能性も決して否定できない。公開練習でも左の威力はしっかり見せつけていた。

前日計量で井上尚弥は55.3kg、ドヘニーは55.1kgと絞りに絞った状態で一発クリアした。井上は「自分相手に10kg以上戻したらボクシングできない」ことを証明すると宣言している。ダウンを取られる可能性についても、ネリ戦でのキャリア初ダウンがいい経験になり、強くなれたとコメント。

初ダウン経験を糧にさらに戦術的に進化した状態でドヘニー戦に臨むことも予想される。

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💡勝敗予想

実際、井上は勝って当然という世間のムードを受けて、キャリア最高レベルの練習を積み重ねた結果、自身の仕上がり具合に驚いたことをSNS上で明かしている。この準備が裏付けるように、今回の対戦でも井上が勝利を収める可能性が非常に高いと見られている。

さらに、井上の技術や戦術の成熟度、試合に臨む際の集中力などを考慮すると、ドヘニーに対する圧倒的な優位性が予想される。

ドヘニーの規格外リカバリーも、諸刃の剣とも言える。ドヘニーは8月31日の会見時に「体質」とおどけたが、極端な水抜き減量で計量失敗が増えている様に、一夜で12kg増やすことは人体にとって好ましいことではないだろう。

最終的には井上が6〜7回でKO勝利を収める可能性が高いと予想する。試合展開によっては、さらに早い段階での決着もあり得るが、いずれにせよ井上の優位は揺るがないと考えられる。

井上vsドヘニーの結果は…井上の6か7回でのKO勝ち

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井熊知也 Tomoya Ikuma

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スポーティングニュース日本版でアシスタントエディターを務める。大阪府茨木市出身。大学を卒業後、2020年にキックボクサーとしてプロデビューを果たす。引退後、格闘技に関連する情報を発信するために個人ブログを立ち上げる。ライターとしては主に格闘技をメインに扱い、目まぐるしく変化する格闘技の世界において、最新情報を追い続ける元プロ格闘家ライター。