5月13日、東アジアスーパーリーグ(EASL)は、2025-2026シーズンの新たな出場クラブとして、2024~2025年に開催された「第100回天皇杯全日本バスケットボール選手権大会」(以下、天皇杯)の優勝チームを加えると発表した。これにより、天皇杯を制した琉球ゴールデンキングスの来季のEASL参戦が決定すると同時に、同シーズンのEASLには日本から計3クラブが参戦することが正式に決定した。
EASLは2025-2026シーズンより、参加チーム数がこれまでの10チームから12チームに拡大される。
EASLは『バスケットボール版アジアチャンピオンズリーグ』とも呼ばれ、東アジア地域のトップクラブが一堂に会する国際大会だ。FIBA(国際バスケットボール連盟)の承認を受け、KBL(韓国)、PBA(フィリピン)、P.LEAGUE+(チャイニーズ・タイペイ)、モンゴル、香港、マカオなどのリーグから強豪が集う。
そんななか、日本勢は初参戦の2023-2024シーズン以来、毎年高いパフォーマンスを発揮している。今季までの2シーズンで琉球、千葉ジェッツ、広島ドラゴンフライズが通算23勝7敗という圧倒的な戦績を残し、2年連続でEASL王座を獲得している。
今回の発表で注目すべきは、天皇杯という国内最高峰の大会の優勝クラブがEASLという国際舞台へステップアップできることにある。EASLのヘンリー・ケリンズCEOは公式リリースにおいて、「近年のBリーグの成長は目覚ましく、今回の決定はアジアの才能を世界に発信する我々のミッションに合致している」と述べ、日本バスケットボール界への期待感をにじませている。
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歴史と格式ある天皇杯の王者が国際舞台へ
1921年に始まり、2025年で記念すべき100回目を迎えた天皇杯は、日本バスケットボール界で最も歴史と格式を誇る大会だ。Bリーグクラブ、大学、社会人、クラブチームなど多様なカテゴリーから出場チームが集まり、真の日本一を決める舞台だ。その優勝クラブがアジア最前線で戦うEASLに出場するとなれば、天皇杯の重みはさらに増すだろう。
ただし、出場には一部条件も設けられている。天皇杯優勝クラブが『りそなグループ B.LEAGUE FINALS 2024-25』に進出した場合、EASLの出場権は準優勝クラブへ移行する。また、両クラブがファイナル進出を果たした場合には、セミファイナル敗退クラブのうち成績上位のチームに出場権が与えられる。この制度により、Bリーグのトップクラブが継続的に国際舞台へチャレンジできる枠組みが整っている。
3年連続出場となる琉球ゴールデンキングス
今回の決定により、第100回天皇杯を制した琉球のEASL 2025-2026シーズン出場が決まった。これで琉球は3年連続の参戦となる。2024-2025シーズンでは、グループステージで5勝1敗というリーグトップの成績を記録し、ファイナル4進出を果たすなど、日本勢のリーダー的存在だ。
琉球は国内外での経験を積み重ねることで、アジアバスケにおける“勝ち方”を熟知するクラブと言っていい。EASLでの安定した戦いぶりが、日本バスケ全体の評価向上に寄与しているに違いない。
EASLの未来と日本勢への期待
EASLの発展において、日本勢の活躍は不可欠だ。Bリーグは近年目覚ましい成長を見せており、EASLのような国際舞台でも通用するチームを生み出している。3チームが参戦する来季も、EASLにおける日本勢の上位進出は大いに期待されることになるはずだ。
EASLの2025-2026シーズンは、Bリーグから史上最多の3クラブが挑む特別なシーズンとなる。3チームがどのように東アジアの強豪と火花を散らし、新たな歴史を築くのか。アジアの王者を目指す戦いは、ますます注目が高まっていきそうだ。
