Bリーグオールスター開催地はどこ? 2027年と2028年は新アリーナが話題の東海&関西エリアで初開催へ

及川卓磨 Takuma Oikawa

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B.LEAGUE

東海・関西で初開催、新アリーナで描く“夢の祭典”と地域共創の未来

公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(B.LEAGUE/Bリーグ)は6月19日、Bリーグオールスターゲーム2027と同2028の開催地を発表した。2027年は愛知県名古屋市のIGアリーナ(アイジーアリーナ)、2028年は兵庫県神戸市のGLION ARENA KOBE(ジーライオンアリーナ神戸)での開催が決定した。東海地方および関西地方でのオールスター開催は今回が初となる。

史上最大規模のIGアリーナで2027年開催

2027年大会の舞台となるのは、2025年に開業予定の最新鋭屋内施設であるIGアリーナ(名古屋市)だ。約1万5000人の収容能力を誇り、スイートルームやラウンジも完備された『グローバルアリーナ』だ。名古屋ダイヤモンドドルフィンズが誘致を行ない、"Beyond the Best"というコンセプトのもと、スポーツとイノベーションの融合を掲げて地域と連携したイベント創出を目指す。

名古屋市は国内最多となる4クラブがB1リーグに所属しており、女子バスケットボールや育成年代でも活発な活動が展開される『バスケ王国』としても知られる。2026年には第20回アジア競技大会(名古屋・愛知大会)の開催も控えており、国際的なスポーツ都市としての注目度も増している。

名古屋ダイヤモンドドルフィンズ株式会社の山下雄樹代表取締役社長は、「B.PREMIER(Bプレミア)元年にふさわしいライブスポーツエンターテインメントを全国に届けたい」と意気込みを語った。大村秀章愛知県知事、広沢一郎名古屋市長も「夢の祭典の開催によって、地域活性化と観光振興の相乗効果に期待している」とコメントを寄せている。

復興から“創造”へ――神戸で迎える2028年

一方、2028年大会は兵庫県神戸市のジーライオナリーナ神戸で開催される。関西初開催となる本大会は、『復興から創造へ』というテーマのもと、神戸港開港160周年や阪神淡路大震災から30年という節目の年に開催される。

神戸ストークスの渋谷順代表取締役社長は、「ジーライオンアリーナ神戸は、海に囲まれた突堤に建つ世界的にも稀有な構造。バスケとともに神戸の未来を創っていきたい」と語る。2024年4月に開業したこの新アリーナは約1万人の収容が可能で、ファッション、グルメ、観光との連動にも注力し、都市全体を舞台にしたエンターテインメント創出を図っている。

また、齋藤元彦兵庫県知事、久元喜造神戸市長もそれぞれ祝意と期待を示し、「市民とともにバスケットボールの熱気と感動を共有し、街全体で盛り上げたい」とコメントしている。

地域と共に「バスケで日本を元気に」

Bリーグチェアマンの島田慎二氏は、「Bリーグオールスターゲームは、革新的なスポーツエンターテインメントと地域との連携を通じて、日本全体を元気にすることを目的としている」と述べた。

実際、2025年1月に千葉県船橋市で行われた『りそなグループ B.LEAGUE ALL-STAR GAME WEEKEND 2025 IN FUNABASHI』では、2日間で1万9054人が来場し、約12.8億円の経済波及効果と約52億円の社会的価値(EY Japan調査)が試算されており、今後の開催地でも地域経済・社会にもたらすインパクトは大きいと見られる。

オールスターを起点に拡がるB.PREMIER構想

2026年からスタートするBリーグの新体制『Bプレミア』元年を見据えた2027年大会、そしてスポーツと都市開発の融合を象徴する2028年大会は、いずれもオールスター開催のあり方を再定義するような意義深いものになるだろう。単なる一過性のイベントではなく、地域に根ざした『バスケのある未来』を描く取り組みだからだ。

国内のバスケットボール人気の高まりと歩調を合わせるように、今後もBリーグオールスターは、地域振興とスポーツエンターテインメントの融合モデルとして、進化を続けていくことになりそうだ。


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及川卓磨 Takuma Oikawa

スポーティングニュース日本版編集長。千葉県生まれ、茨城県育ち。日本大学在学時を含めて丸14年間バスケットボール専門誌の編集者として企画立案・取材・執筆・編集・誌面制作・ウェブサイト運営等あらゆる編集業務に携わる。2013年秋にNBA日本公式ウェブサイト『NBA Japan』編集長に就任し、サイトやSNSアカウントの立ち上げに携わると同時にメディア運営を主導。2022年4月より現職。主な競技経験はバスケットボール、野球、サッカー。